怒っているはずなのに、怒れない
理不尽だと感じる場面は、確かにあった。
言い返したくなる瞬間も、何度もあった。
それでも、その場では何も言わなかった。
声を荒げることも、表情を変えることもなかった。
後から一人になって、
ようやく「嫌だったな」と気づく。
怒っていたはずなのに、
その感情を、すぐには怒りとして扱えない。
怒ると、誰かを傷つけてしまいそうで
怒りを出すことに、強いブレーキがかかる。
これを言ったら、空気が悪くなるかもしれない。
相手を不快にさせるかもしれない。
関係が壊れるかもしれない。
そう考えているうちに、
自分の感情は後回しになる。
優しい人ほど、
怒りの行き先を、いつも自分の内側に向けてしまう。
怒りは、消えたわけじゃない
我慢した怒りは、その場では見えなくなる。
でも、なくなったわけじゃない。
静かに積もって、
別の形で出てくることがある。
理由のわからない疲れ。
急に落ち込む夜。
何もしたくなくなる日。
怒りは、表に出なかった分だけ、
心の奥で重さを持つ。
「怒らない人」でいることの代償
周囲からは、穏やかで、話しやすくて、
いい人だと思われているかもしれない。
でも、その役割を続けるほど、
自分の輪郭は薄くなる。
何が嫌なのか。
どこまでなら大丈夫なのか。
その線が、自分でもわからなくなる。
怒らない人になった代わりに、
疲れやすい人になってしまうこともある。
怒りは、悪い感情じゃない
怒りは、境界線を教えてくれる感情だ。
ここまでは平気。
ここから先は、つらい。
それを感じ取れるということは、
自分を大切にする力があるということでもある。
怒りを持つことと、
人を傷つけることは、同じじゃない。
最後に、そっと置いていきたい言葉
もし、怒りを感じるたびに、
自分を責めてしまうなら。
その怒りは、わがままじゃない。
ちゃんと理由がある。
今すぐ外に出さなくてもいい。
形にしなくてもいい。
ただ、「怒っていた自分がいた」
それを認めるだけでいい。
それは、優しさを失うことじゃない。
自分を守る、静かな一歩だ。
皆さんの毎日が少しでも明るくなりますように。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
